2009年08月18日
普通のやつらの上を行け
と、なんとも強気な発言が帯に書いてある。
今日の本は
ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち
Paul Graham
[Amazonで詳しく見る
]
そういう世界を生み出してきた
実はちょっと前に読んで、この本は300冊目にしようと思っていた本だ。
やっぱりナンバリングしていると100区切りとか気になるもので
ちなみに
200はこれで
100はこれ。
随分失速している感は否めないが。
まぁ、そこには色々な物語があったということで割愛。
【本への挑戦】
・一見違うように見えても共通している点は
という視点で読み進んで行こう。
と、なんとも強気な発言が帯に書いてある。
今日の本は

Paul Graham
[Amazonで詳しく見る

そういう世界を生み出してきた
実はちょっと前に読んで、この本は300冊目にしようと思っていた本だ。
やっぱりナンバリングしていると100区切りとか気になるもので
ちなみに
200はこれで
100はこれ。
随分失速している感は否めないが。
まぁ、そこには色々な物語があったということで割愛。
【本への挑戦】
・一見違うように見えても共通している点は
という視点で読み進んで行こう。
【目次】
【書感】
ハッカーと聞くと
コンピュータにあまり詳しくない人はサイバーテロでも起こす人?
と思われがちだが、ハッカーというものは本来プログラムのスペシャリスト
と大学あたりで教わった記憶があったが、
本書の『自分のやりたいことをやらせることができる者』という説明がとてもしっくりきた。
本書はPaul Graham氏のエッセイのまとめ
実は原文はここで読めてしまったりする。
Paul氏のプロフィールを見るとなんで
「ハッカーと画家」なのか理由がわかる。
(まぁ単純にLISPという言語のプログラマーでフィレンツェで絵画を学んだ経験があるから)
本書、プログラマーの知識がない人、IT用語をある程度知っていないと
いくら用語解説があるからといって用語がなるほどってわかるほど丁寧に描かれていない。
おまけに章立てもエッセイの切り貼りなので
正直、章によって読書意欲というものが増減する、そんな読者涙目な本でもある。
だが、そこがいい。
そもそも、そんな普通の本を提供されたら
ハッカーは喜ばないわけだ。
「オタク」「ハッカー」というものは普通ではない。
あなたの小さなころクラスの中に一人や二人
モテる男の子、女の子がいなかっただろうか?
彼らも、実はある種のオタクなのだ。
彼らの場合は「カッコよさ」「可愛さ」を人の2倍や3倍
努力することによって得ているのだ。実は。
で、「カッコよさ」や「可愛さ」では勝てないことを肌で感じ
別な部分で努力するやつが出てくる。
「スポーツ」だったり「勉強」だったり、はたまた「ゲーム」だったり。
天才という可能性は本当に稀有なものであって
実は皆、無意識で数こなしている。
“好き”を貫いていいんだ。
第三者の意見ではなくて。
と話が本からちょこっとずれたので
今回は本書内でも気になった“富とデザイン”についてピックアップしていきたい。
■富の創り方
金の創り方と富の創り方が記載されている。
金については普通の人が40年かけてじっくりやるものを
ベンチャーという荒波で4年で働けば?
ということが書いてある。
根本解決になっているなら皆やるじゃん?
ってことも書いてあるわけで。それが根本解決とも限らない。
(ストレスも何十倍にもなるわけだし。ただ普通の企業のじっくり感に
耐えられないような気もしなくもないが。)
お金ができれば富?というのが書いてあるが
これは違うんだよね。
確かに金というのは絶対的に必要なのは間違いない。
この金については本書では
と書き綴っているのだ。
で、ビジネスに何が大切かというと
金ではなく“人々がほしがること”なのだよね。
ここの真理をいままで読み解けていなかった。
金は必要だけれども、金の為に生きているわけではないからね。
じゃあ金を稼ぐ、仕事は何なの?って疑問がでてくるかもしれないけれども
気づいたら大学を卒業しよう、就職しなきゃって風土になっているわけだが
その解も
とある。
これは別にハッカーに限った話ではない。
実は“普通”に嫌悪感を抱いている人であれば
誰しも「所属」にこだわる必要は無いのだね。
人が欲することなんていうのは探せば人の数だけみつかるのだから。
■良いデザインは単純
素晴しいものというのは実はシンプルにできていて
それはプログラムでも絵画の場合でも同じ。シンプルなのだ。
そういえばこんな本があった。物事は実は普遍的なシンプルという盤の上で
ヒトというのは、その歯車をやたら難しくしたがる生き物なのかもしれない。
次の5つの項目は本書の第9章に掲載されているものたち。
・ポルシェ911E
・エッフェル塔
・「後ろ足で立つ馬の習作」
・「雪中の狩人」
・ロッキードSR-71
良いデザインは単純だ。
良いデザインは永遠だ。
良いデザインは正しい問題を解決する。
良いデザインは創造力を喚起する。
良いデザインはしばしばちょっと滑稽だ。
良いデザインをするのは難しい。
良いデザインは簡単に見える。
良いデザインは対象性を使う。
良いデザインは自然に似る。
良いデザインは再デザインだ。
良いデザインは模倣する。
良いデザインはしばしば奇妙だ。
良いデザインは集団で生起する。
良いデザインはしばしば大胆だ。
と、こんな感じで良いデザインについて語られている。
中でもなるほどと感じたのは
ダヴィンチの肖像画のいくつかはほんの数本の線にすぎないのだが
完璧に正しい位置におくことによって素晴しいデザインになっている
ということが書かれている部分。
この微妙だけれども絶対的なところを極めるために
人々は努力するのかなと感じた。
昨日まで下手だった人が今日突然うまくなる
そんなのありえないと思うけれども
ありえる境界域の日が必ずある。
その境界域はやっぱり単純だけれども
ものすごい絶壁なのかとも感じ取れるわけである。
良いデザインも練習の元にうまれていくものなのだね。
で、最後にハッカーの話にもどるのだが
ハッカーの見極め方は仕事をともにするまで
わからないとPaul氏は語る。
ということはだ、このハッカーの要素を普通でなくなる為に取り入れるのはアリなのだ。
そして一般的に賢い人とハッカーの違いを
「政治的に正しく」ない
つまり前提を常に疑うことができるのが条件なのだ。
「普通」がいい、「普通」が幸せなんて妥協はしない。
せっかくこういう時代に生まれてこれた。
存在できたのだ。
「普通」をバカにするつもりはまったくないが
いろいろがあっていいのだ。
普通じゃない天邪鬼でも
「常識」というカモフラージュには丁度いいのかもしれない。
どうせならやりたいことをやって
人の為に立って果てる人生を歩もう。
いや、歩むのだ。
ハッカーと画家 コンピュータ時代の創造者たち
Paul Graham
[Amazonで詳しく見る
]
そういう世界を生み出してきた
【後記】
さて、このブログも300冊目を迎えることができた。
「本」というツールは様々な出会いを与えてくれて
知的探究心を満たしてくれているものになる。
ただ、知的探求心をもっと「人」に対して向けなければ
いけないのも事実と痛感している。
今の仕事でその知的探究心を活かせているのかというとそうでもないし。
今後の読書も
自分の「血肉」に「自信」につながっていくのだろう。
魚も水の中でないと生きていけないのに対して
僕もどうやら知的探究心が満たされるところでないと息苦しくなってしまうわけだ。
まぁ結局のところ決めていくのは
自分自身。
これからもマイペースでこのブログを片隅に
歩んでいくしかないのだろうね。
読者の方がいるから続けられるし
励みになります。この場で改めて感謝
ありがとうございます。

今日もお付き合いいただきありがとうございました。
Presented by hiro
ブログトップへ戻る
メイド・イン・USA―アメリカ人が車を作るのが下手なのとソフトウェアを書くのが得意なのは、同じ理由による。だがアップルの存在は、両方を改善してゆけるヒントだ。
どうしてオタクはもてないか―彼らはゲームに乗っていない。
ハッカーと画家―ハッカーは、画家や建築家や作家と同じ、ものを創る人々だ。
口にできないこと―異端的な考えを思い巡らせ、それをどう使うか。
天邪鬼の価値―ハッカーはルールを破ることで勝つ。
もうひとつの未来への道―Webベースソフトウェアは、マイクロコンピュータの登場以来最大のチャンスだ。
富の創りかた―裕福になる最良の方法は富を生み出すことだ。そしてベンチャー企業はその最良の方法だ。
格差を考える―収入の不均一な分布は、広く考えられているほど問題ではないのではないか。
スパムへの対策―最近まで、専門家の多くはスパムフィルタは成功しないと考えていた。この提案がそれを変えた。
ものつくりのセンス―素晴らしいものを創るにはどうすればよいか。
プログラミング言語入門―プログラミング言語とは何か。それはなぜ盛んに話題になるのか。
百年の言語―百年後にはどういうふうにプログラミングをしているだろう。今からでもそれを始められないだろうか。
普通のやつらの上を行け―Webベースアプリケーションでは、自分の使いたい言語を使うことができる。ライバルも同様だ。
オタク野郎の復讐―技術の分野では、「業界のベストプラクティス」は敗北へのレシピだ。
夢の言語―良いプログラミング言語とは、ハッカーがやりたいことをやれる言語だ。
デザインとリサーチ―研究は独自性が必要だ。デザインは良くならなければならない。
素晴らしきハッカー―ほかより飛び抜けて優れたプログラマがいる。そんな素晴らしいハッカーたちはどういう人物なんだろう。
【書感】
ハッカーと聞くと
コンピュータにあまり詳しくない人はサイバーテロでも起こす人?
と思われがちだが、ハッカーというものは本来プログラムのスペシャリスト
と大学あたりで教わった記憶があったが、
本書の『自分のやりたいことをやらせることができる者』という説明がとてもしっくりきた。
本書はPaul Graham氏のエッセイのまとめ
実は原文はここで読めてしまったりする。
Paul氏のプロフィールを見るとなんで
「ハッカーと画家」なのか理由がわかる。
(まぁ単純にLISPという言語のプログラマーでフィレンツェで絵画を学んだ経験があるから)
本書、プログラマーの知識がない人、IT用語をある程度知っていないと
いくら用語解説があるからといって用語がなるほどってわかるほど丁寧に描かれていない。
おまけに章立てもエッセイの切り貼りなので
正直、章によって読書意欲というものが増減する、そんな読者涙目な本でもある。
だが、そこがいい。
そもそも、そんな普通の本を提供されたら
ハッカーは喜ばないわけだ。
「オタク」「ハッカー」というものは普通ではない。
あなたの小さなころクラスの中に一人や二人
モテる男の子、女の子がいなかっただろうか?
彼らも、実はある種のオタクなのだ。
彼らの場合は「カッコよさ」「可愛さ」を人の2倍や3倍
努力することによって得ているのだ。実は。
で、「カッコよさ」や「可愛さ」では勝てないことを肌で感じ
別な部分で努力するやつが出てくる。
「スポーツ」だったり「勉強」だったり、はたまた「ゲーム」だったり。
天才という可能性は本当に稀有なものであって
実は皆、無意識で数こなしている。
“好き”を貫いていいんだ。
第三者の意見ではなくて。
と話が本からちょこっとずれたので
今回は本書内でも気になった“富とデザイン”についてピックアップしていきたい。
■富の創り方
金の創り方と富の創り方が記載されている。
金については普通の人が40年かけてじっくりやるものを
ベンチャーという荒波で4年で働けば?
ということが書いてある。
根本解決になっているなら皆やるじゃん?
ってことも書いてあるわけで。それが根本解決とも限らない。
(ストレスも何十倍にもなるわけだし。ただ普通の企業のじっくり感に
耐えられないような気もしなくもないが。)
お金ができれば富?というのが書いてあるが
これは違うんだよね。
確かに金というのは絶対的に必要なのは間違いない。
この金については本書では
バイオリンを直接じゃがいもと交換する代わりに、それを例えば銀と交換する。そしてその銀を必要な他のものとまた交換する。この中間に使われるもの、交換媒体は、希少で持ち運びができるものならなんでもよい。
と書き綴っているのだ。
で、ビジネスに何が大切かというと
金ではなく“人々がほしがること”なのだよね。
ここの真理をいままで読み解けていなかった。
金は必要だけれども、金の為に生きているわけではないからね。
じゃあ金を稼ぐ、仕事は何なの?って疑問がでてくるかもしれないけれども
気づいたら大学を卒業しよう、就職しなきゃって風土になっているわけだが
その解も
人々が欲することをはじめることが必要なんだ。そのために会社に所属する必要がない。会社とは人々が集まって他の人々が欲することをやる集団にすぎない。人々が欲することをすることが重要なのであって、集団に属することは問題じゃない
とある。
これは別にハッカーに限った話ではない。
実は“普通”に嫌悪感を抱いている人であれば
誰しも「所属」にこだわる必要は無いのだね。
人が欲することなんていうのは探せば人の数だけみつかるのだから。
■良いデザインは単純
素晴しいものというのは実はシンプルにできていて
それはプログラムでも絵画の場合でも同じ。シンプルなのだ。
そういえばこんな本があった。物事は実は普遍的なシンプルという盤の上で
ヒトというのは、その歯車をやたら難しくしたがる生き物なのかもしれない。
次の5つの項目は本書の第9章に掲載されているものたち。
・ポルシェ911E
・エッフェル塔
・「後ろ足で立つ馬の習作」
・「雪中の狩人」
・ロッキードSR-71
良いデザインは単純だ。
良いデザインは永遠だ。
良いデザインは正しい問題を解決する。
良いデザインは創造力を喚起する。
良いデザインはしばしばちょっと滑稽だ。
良いデザインをするのは難しい。
良いデザインは簡単に見える。
良いデザインは対象性を使う。
良いデザインは自然に似る。
良いデザインは再デザインだ。
良いデザインは模倣する。
良いデザインはしばしば奇妙だ。
良いデザインは集団で生起する。
良いデザインはしばしば大胆だ。
と、こんな感じで良いデザインについて語られている。
中でもなるほどと感じたのは
ダヴィンチの肖像画のいくつかはほんの数本の線にすぎないのだが
完璧に正しい位置におくことによって素晴しいデザインになっている
ということが書かれている部分。
この微妙だけれども絶対的なところを極めるために
人々は努力するのかなと感じた。
昨日まで下手だった人が今日突然うまくなる
そんなのありえないと思うけれども
ありえる境界域の日が必ずある。
その境界域はやっぱり単純だけれども
ものすごい絶壁なのかとも感じ取れるわけである。
良いデザインも練習の元にうまれていくものなのだね。
で、最後にハッカーの話にもどるのだが
ハッカーの見極め方は仕事をともにするまで
わからないとPaul氏は語る。
ということはだ、このハッカーの要素を普通でなくなる為に取り入れるのはアリなのだ。
そして一般的に賢い人とハッカーの違いを
「政治的に正しく」ない
つまり前提を常に疑うことができるのが条件なのだ。
「普通」がいい、「普通」が幸せなんて妥協はしない。
せっかくこういう時代に生まれてこれた。
存在できたのだ。
「普通」をバカにするつもりはまったくないが
いろいろがあっていいのだ。
普通じゃない天邪鬼でも
「常識」というカモフラージュには丁度いいのかもしれない。
どうせならやりたいことをやって
人の為に立って果てる人生を歩もう。
いや、歩むのだ。

Paul Graham
[Amazonで詳しく見る

そういう世界を生み出してきた
【後記】
さて、このブログも300冊目を迎えることができた。
「本」というツールは様々な出会いを与えてくれて
知的探究心を満たしてくれているものになる。
ただ、知的探求心をもっと「人」に対して向けなければ
いけないのも事実と痛感している。
今の仕事でその知的探究心を活かせているのかというとそうでもないし。
今後の読書も
自分の「血肉」に「自信」につながっていくのだろう。
魚も水の中でないと生きていけないのに対して
僕もどうやら知的探究心が満たされるところでないと息苦しくなってしまうわけだ。
まぁ結局のところ決めていくのは
自分自身。
これからもマイペースでこのブログを片隅に
歩んでいくしかないのだろうね。
読者の方がいるから続けられるし
励みになります。この場で改めて感謝
ありがとうございます。

今日もお付き合いいただきありがとうございました。
Presented by hiro
ブログトップへ戻る