様々な「死」を知ることで、生きててよかったと思う本 - 442 なぜ人は砂漠で溺死するのか?:あなたの人生が勇気に満ち溢れる555冊の多読成功術
あなたの人生が勇気に満ち溢れる555冊の多読成功術 ⇒ 読書様々な「死」を知ることで、生きててよかったと思う本 - 442 なぜ人は砂漠で溺死するのか?

2010年11月16日

然ですが、
"溺死”といえば
どこで亡くなったことを言うでしょうか?

プールで溺れて亡くなる。
川で溺れて亡くなる。なんていうことは聞いたことがありますが

「砂漠」で溺死

はあまり聞いたことがないのでは?

今回の本
なぜ人は砂漠で溺死するのか? (メディアファクトリー新書) ,高木 徹也,4840134952


なぜ人は砂漠で溺死するのか? (メディアファクトリー新書)

高木 徹也

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タイトルからいきなり
砂漠で溺死??

と謎の言葉を残してくれています。

この一見、考えられないようなシュチュエーションで
考えられないような死に方、この訳のわかない発想を
今回の本は教えてくれそうです・・・。




【目次】
第1章 砂漠で溺死する生き物・ヒト
第2章 交通事故より「風呂場」が危ない
第3章 日常生活の場は「不審死」でいっぱい
第4章 「覚悟の自殺」の意外な結末
第5章 えっ! そんな場所で……!?
第6章 死んでも「セックス」はやめられない


【書感】

には様々な
生き方があると同時に、様々な亡くなり方、死に方がある。

なぜ人は砂漠で溺死するのか?の著者は
不審遺体の解剖、ドラマでの法医学・医療監修などを行う
法医学者の高木先生が書かれた本である。

まずはタイトルのネタバレをいきなりしちゃおうと思う。

●なぜ砂漠で溺死なのか

「砂漠で人が溺死」という本書に書いてある話は、次のような話を著者が知り合いから聞いたからである。
「ご存知のとおり、砂漠にはほとんど雨が降らない。だから、砂漠の砂っていうのは乾き切っていて、ぎゅっと固く引き締まっているんだ。容易なことでは水を通さない。そこに大量の雨が降ると、雨は砂にほとんど吸収されないまま地表を伝ってざーっと流れていき、標高の高い土地へ流れこむ。
 砂漠の低地には、しばしば『ワジ』と呼ばれる涸れ川が存在しているんだな。それはかつての洪水後だったり、数十年か数百年かに一度姿を現す水無し川でもある。ワジは平坦で歩きやすい。だから多くの人々が、普段からそこを交通路として利用している。
 さて、砂漠に大雨が振ったとしよう。いくら砂漠でも、永久に雨が降らないわけじゃない。シロッコ(地方風)だかなんだかの影響で、降るときには降るんだ。で、ざーっと降った雨は急流となって低地のワジに流れ込む。流れ込んだ水は、上流から一気に流れ下っていく。すべてがあまりに短時間で起こるため、ワジを通行中だった人々には、そこから逃げ出す時間的余裕がない。あっという間に、わけもわからないまま濁流に呑み込まれてしまい、多くの人が溺れて命を落とすんだ。砂漠では、脱水で死ぬより、溺水で死ぬ人のほうが実は多いらしいよ……」
この話を最初は信じなかったらしいが、実際に09年11月にサウジアラビアで106人の方が雨によって亡くなるということが起きたそうだ。

ただ、『洪水死』=「溺死」と考えられるのは短絡的で、溺死の定義は
「体外から気道を通じて侵入した液体(水とは限らない)により、気道内腔が閉塞されて起こる窒息死」
というのが定義で、実際に溺死というのは検案と解剖を経て慎重に判断しないと分からないそうだ。なのでサウジアラビアの例では何人かは「溺死」してしまったらだろうけれど、全てが全て、溺死というわけでもない。
先入観にとらわれないで人の「死」というもの見つめることが大切である。と著者は言っている。

この「砂漠で溺死」という想いに込められたものは、いくら目を背けていても、死は着実にあなたのもとへやってくるわけで
死というものが漠然とした蔑ろに放り込まれないためにも、人の死。他人の死を蔑ろにしないで欲しいというのが著者の主張である。

と、前振りが長くなったが、今回は「砂漠で溺死」のような思いもよらない
かつ、身近なところで起きる「死」に目を向けてみたいと思う。

◆交通事故より風呂場が危険地帯

風呂場で老人が亡くなるなんていうニュースを聞いたことがあるかもしれない。
日本人の三大死因は「がん・心疾患・脳血管疾患」であるということを知っている方はいるかもしれないが
日本人の突然死の原因第一位が「風呂溺」であるということは、知っているだろうか。

「風呂溺」というのは「風呂場における溺死」
日本という温泉大国の影響もあってか、日本人に風呂は習慣化されている。
しかも夕食後に風呂に入る。

実はこの行為は、生活習慣病予備軍の男性にはかなり危険な行為のようだ。
その理由として自律神経が関係している。食後の急な眠気,絶対ミスできないような仕事をするときの緊張した状態。
日常生活では交感神経と副好感神経が「静」と「動」でシーソーのように動きギアチェンジされている。
このバランスが崩れるのが自律神経失調症で、緊張する場面でないのに汗が出たり、夜眠れなくなったり、日常の大事な場面で眠くなったり
シーソーのバランスが破綻している状態を指すそうです。

ここで風呂溺に話を戻すと、酒を飲んだ後、アルコールが体内をめぐると、副交感神経が働いていないにも関わらず、働いているのと同じ状態になってしまう。これに対してバランスを取るために交感神経が過剰に働く。
つまり、酒にも血管を膨張させドキドキする効果があるのに、風呂という場でも血管を膨張させる効果があるわけだ。
お酒+風呂で気持ちよくなるのは錯覚ではなく、気絶しかけている、死にかけているとしっかり認識したほうがいい。

それに加え、日本の風呂は人が溺れられるくらいの深さがある。
それゆえに、気を失うと溺れてしまう。

脳の動脈瘤の自覚がある人、心臓が弱い人などが血管が膨張される風呂に入る
入って血管が切れて意識などを失う、そのまま水面に溺れてしまう

もし、万が一、あなたの家庭のお父さんが風呂からなかなか戻ってこないで湯船の中に沈んでいた
なんてことがあったらタイムリミットは5分らしい。5分以上無酸素状態が続くと脳に回復不能のダメージ不可逆的なダメージを負ってしまうそうだ。
(ただし、脳出血、心筋梗塞などの持病を持っている場合は5分ですらあてにならないそうだ。)
回復の手段も「人工呼吸1回に対して心臓マッサージ25回」というペースでいかに脳に血流を送るかが鍵になるそうだ。

交通事故での死者が年間5000人以下であるのに
風呂溺で亡くなる方は年間1万人を超えるそうだ。

車も身近だが、もっと身近で快楽のある風呂場が地獄と化す時があるということを充分に知っておく必要がありそうだ。

◆自殺にも色々

首吊り自殺
日本の刑死だと落下距離が1m以内であり頚動脈洞という部分が圧迫され、迷走神経反射で意識を失うこともある
西部劇とかの落下距離が2m以上あるものの首吊りは頚椎骨折で死亡するそうだ。

はたまた、首吊りのロープが強すぎて、頭部と体が断裂してしまったり
ロープが弱く、尻餅をつき、脊柱が突き上げられて
脳幹を損傷し即死なんて場合もあれば、ロープが切れて自分で自分に膝蹴りを入れる形になり
腹膜に穴があき、出血性ショック死に陥って亡くなるなんてケースもあるそうだ。

想像してみるだけで痛いことで、自殺なんてものはやっぱり
勿体無いし、良くないことだが、これと同じようなちょっとしたアクシデントにも
細心の注意を払う必要はあるのではないでしょうか。嫌だけれども、人はいつどんなことで死ぬかわからないということを教えてくれるエピソードである。

◆生殖行為は命懸け

カマキリの雄は交尾後メスの最初の食糧にされる。
交尾、生殖、セックス人間は愚かなものか
快楽でセックスをする生き物だともいわれています。

最初にカマキリの例を出しましたが
セックスに関わる死因は結構多いみたいです。

中高年の場合、相手との年齢差も充分に考慮しなければいけない。若すぎる愛人を相手にすると、やはりその性的興奮度はMAXを超えてメーターを振り切ってしまい、脳出血&心筋梗塞の危険ゾーンへと突入する。「性交渉の相手は、どんなに若くても年齢差二回り(24歳)以内に留めておくべきだ」
という法学者の論文なんてものもあるらしい
ただ、冗談抜きでおじさんが愛人の腹の上で「腹上死」なんてものは結構あるらしい…。

まぁこんなぶっ飛んだ話を例に出すのが良くないので
身近に感じられる話だと、20代後半の新婚さんで夫が就寝中、突然胸を押さえ、苦しみだし、意識を失い、最期まで意識が戻らなかったというお話。
倒れた時刻は午前2時半から3時の間。ウィークデー。

様子がおかしくなったのは奥さんと性行為中だったなんて可能性も充分ある。
精子をつくることができる男性であれば精細管というところの奥にある、曲精細管をピンセットでつまむと毛糸がほぐれたような糸が出てくるらしい。これを「けん糸性」があると判断するそうだ。
ただ、射精直後の男性にはどんなに若くても「けん糸性」がなくなる。

つまり、性行為中に突然亡くなるなんてことがあり得るわけだ。
ただ、実情としては夫が亡くなって、泣いている奥さんに性行為中だった
なんて聞けるわけもなく、「1病死及び自然死」というジャッジがくだされるそうである。

もっと悲惨なのはマスターベーション、自慰でも死ねるということ
例として上げられていたのは50代後半から60代前半の警備員のおっちゃんが
宿直室で下半身すっぽんぽん、仰向けで倒れていたそうな
しかもテレビは「ビデオ1」の砂嵐…

いや、本当になんか読んでいて虚しくなるよ
そんなんで死んだら本当に虚しいよ・・・

しかも「死ぬのは決まって射精した後」というのが検体の結果分かっているそうです。
いずれにしても、男は悲しい生き物である。
なんて、書かれている・・・

やってもいいけれど、それは命懸けだってことを
よく覚えておいたほうがいいのかもしれませんね・・・
ナポレオン・ヒルの本に性力をエネルギーに転換しようと書いてあるけれど
特に自慰なんかで死んでしまったら、あんまりも虚しい、でも冗談でなく本当にあるから
悲しいものです。一時の快楽は恐ろしい。

●最後に

なんだか、今日はいつもと違った趣旨でお送りしてしまいましたが
身近にある「死」を知ること。著者は死体を扱うプロなわけで、
死を身近にすることで"生”は素晴らしいもので、生きていることが素晴らしいということを
伝えてくれています。

巻末の言葉に
「解剖って怖くない?」とか「内臓とか見て気持ち悪くない?」と聞かれる。私からすれば、生きている人は嘘をつくから「生きている人のほうが怖えよ」だし、内臓はみんな持っているものだから、それを見て気持ち悪いとは思わない。まぁそういった発想も、死の教育が行き渡っていない現状に由来するのであろう。
という言葉がずっしりとくる。
人間にあるものなのに、何故か、気持ち悪いだの、あんまり見ない物だなどといつの間にか教育されて、勝手に”グロテクス”なものになっている。
そこは今後改善していかないといけないことだなと、痛感した。

死をしるからこそ、生を尊べる。

こんなに重みが発せられる本もなかなか珍しいものだ。

なぜ人は砂漠で溺死するのか? (メディアファクトリー新書) ,高木 徹也,4840134952


なぜ人は砂漠で溺死するのか? (メディアファクトリー新書)

高木 徹也

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【後記】

442冊目であったので死がテーマの本を選んでみました。
が、死というものはやはり重く、いつ、突然やってくるかわからないものだ
ということを改めて感じました。

死に脅えるより、死を知って生を大切に
しっかりと自分の人生を謳歌したいものですね。

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