2012年02月29日
500冊目の
今回の本は自分の「仕事」に大いに関係のあるであろう本を取り上げたいと思って
大分前から決めていた。
今回の本は
エンジニアとしての生き方 IT技術者たちよ、世界へ出よう!
中島 聡
[詳細はAmazonで⇒]
Window95の生みの親で、現在はiPadアプリなどを手がける
Blog「Life is beautiful」で有名な中島聡さんの本だ。
本書は著者のBlogをベースに厳選し新たに加筆されたりした本である。
自分の今後のキャリアパス、そして日本のエンジニアの現状。
なかなかこういう痛い読書をするのは好きではないのだが
この際大いに向き合っておこうじゃないかと。
ということで、いってみたいと思います。
今回の本は自分の「仕事」に大いに関係のあるであろう本を取り上げたいと思って
大分前から決めていた。
今回の本は
エンジニアとしての生き方 IT技術者たちよ、世界へ出よう!
中島 聡
[詳細はAmazonで⇒]
Window95の生みの親で、現在はiPadアプリなどを手がける
Blog「Life is beautiful」で有名な中島聡さんの本だ。
本書は著者のBlogをベースに厳選し新たに加筆されたりした本である。
自分の今後のキャリアパス、そして日本のエンジニアの現状。
なかなかこういう痛い読書をするのは好きではないのだが
この際大いに向き合っておこうじゃないかと。
ということで、いってみたいと思います。
【目次】
【書感】
かなりまとまりのない内容にはなっているが
自分の思うところ、自分のヒントになるんじゃないかな
というポイントを本書を参考にまとめてみたのでIT業界でない人、
IT業界で働いているがピンと来てない人などなど
何かしら気づきがあれば幸いで。ということでいってみる。
もちろん、上流、下流に自分のアタマで考えて、自分なりにうまく仕事をしている人もいると思うが、そんな人は稀である。
80:20の法則があるように20の人でいい仕事が生まれているのも恐らく事実であろう。
が、だからといっていつまでも80のままでいいか?
もしくはクビが吹っ飛ぶのを待つだけか。
そんな人生を送っていていいのか?
と考えるのはこういう環境下に置かれると考えなければならない問題ではないだろうか。
また、SEとソフトウェアエンジニアにもどちらが上ということは決してなく、それぞれ「客が何を本当に必要としているのか見つけ出す」、「受けた注文に基づいて作る」というそれぞれに重要な役割を果たすだけなのである。
で、日本の場合(まだ料理で例えているけれど)、レストランが乱立してきて、腕の良い料理職人の数が圧倒的に不足してきた。
そんな中、ウェイターが客からの注文、レシピを書くことまでしなければいけなくなって、実際にキッチンにも立ったことのないウェイターが増えることによって、レシピがめちゃくちゃになって、料理職人たちはこんな素人レシピで「やってられるか」と怒り、ウェイターは上からの命令なので「そこを何とか」と頼み込むだけで、そんな繰り返しをしているうちに腕の良い料理人は辞めてゆき、キッチンには料理のつくれないバイト、パートばかりになってしまう。
更に、オーナーは人件費が抑えられると喜ぶ、キッチンで働く人は低賃金で長時間労働を強いられている!なんて状況になってしまっているわけである。
著者が2006年に書かれているものを自分流にまとめてみたのだが、未だにというか、日本のほとんどのIT企業ってまさにこんな状況かと。
相手の畑を知らないままウェイターをやることになって、そこを仕切れるカリスマシェフ的な人も呆れて去っていき、残された何かに釣られて入ってきちゃった低賃金の若手がボロ雑巾のように使われて…。
しかも、これからオフショア化だとかで、どんどん技術は日本から離れていき
今後は今まで低賃金として扱われていたインド、中国といった国のエンジニアたちが価格的に上がってきて、日本人がそれ以下で扱われるなんてことも現実的に十分ありえることだろう。
(まぁ、あんまりネガティブに考えすぎず、そういった海外の人達をまとめる立場、指導する立場
なんてのもそれはそれで面白いかもしれないけれど。)
こんな現状が思い当たる人は覚悟をしなければいけないんじゃないか?
絞り絞られても耐えて生き延びるか
絞り絞られて流されて生きていくか
あるいは絞られながらも別の切り口を探していくか。
どちらにしても必要なのは個人で戦える力なのではないかなと
本書を読んでも痛感するし、現実的にも感じることである。
では、個人の力、それこそこのままIT業界という場を駆けていくのか
はたまた別な道をゆくのか。次のことを考慮して考えてみるのはいいことなのかもしれない。
そんなことはネチネチ時間をかけて語るものでもないし、酒の席に適してもいない。
話すとすれば、結局のところ「一度しかない人生、思いっきり楽しもうぜ」ということで「自分が本当にやりたいことを見つけろ」と
この「苦痛」が職をやめたいくらいの苦痛であればそれは向いている仕事とは言えないので、違う道を探したほうがいいかもしれない。何事にも言えることかもしれないが「好き」な人にはかなわない。多少の苦痛であれ、好きな人はそんな目先の苦痛よりGOALへ辿りついた時の達成感を知っているので突き進んでしまうわけだ。
「好きこそものの上手なれ」
は真理であり、楽しくて楽しくて、多少苦しくてもぶっ倒れるくらいになっても続けられるものを見つけられないといけないわけである。
人生は残念ながらそんなに長くない。
自分の時間を他と比べずにクレージーに、愚かに突き進まなければならないのではないだろうか?
まずは、それを成すのにゴールを設定したほうがいいと著者も書いている。
(これはいろんな人が言っていることでもあるが。)
ゴールを設定するのはいいことだけれども、「誰よりもがんばる」のような抽象的なものはダメである。
本書では会社経営の上のゴール設定なわけだが、何か自身の目標を決めるためにも役立つのではと思うので引用しておく。
(前回のエントリに書いたことだが、ちょっと異なるので本書版を引用)
そのためには、結局著者も学生の頃からプログラムで稼いでいて天才だから言えるんでしょ?っと腐らず、自分の人材としての価値を常に高める努力、チャンスをどん欲に探し続けるということが鍵になってくるわけだ。
この業界が全てではないので別な選択肢を模索するというのもありなのかもしれない。
その答えは正直言ってどこにもない。それを探していくのも人生なのかもしれないが…。
それでも結局自分の人生なわけで、どん欲さ情熱は失ってはいけないんじゃないかな。
ITという流れの速い業界で、新しい技術、新しいモノは常に生まれていくので
もっと純粋な好きさを自分の中で考えないといけないのかもしれない。
本書の締めに吉田松陰の次の言葉が引用されていたので、今回のブログも引用して終わることにする。
エンジニアとしての生き方 IT技術者たちよ、世界へ出よう!
中島 聡
[詳細はAmazonで⇒]
【後記】
うん、読み返しても結局、情熱とどん欲を持って、苦しくても苦しくても続けられるものを探せ
というすげぇ〜精神論的なまとまりをしてしまったのはちと反省。
読者によっていろいろな気づきがある本であることは間違いなさそうなので
気になった方は読んでみるといいかもしれません。
しかし、やっと500冊。
最初の250冊は短かったけれど、あとの250冊は色々な面のおかげで
時間がかかってしまった。
まぁあくまでも通過点なのでじわりじわり進んでいきたいものです。
色々な人の考えが詰まった本というのに触れることは少なくとも嫌いではないから。
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はじめに
プロローグ
第1章 “世界を舞台に働いてみないか?”
第2章 日本のエンジニアは大丈夫か?
第3章 勝てば官軍、負ければガラパゴス
第4章 自分を変えて自由になろう
第5章 エンジニアとして世界で成功する
おわりに
特別付録 試験官が自ら語る「ビルゲイツの面接試験」─生の知性を磨く頭の体操集─
【書感】
かなりまとまりのない内容にはなっているが
自分の思うところ、自分のヒントになるんじゃないかな
というポイントを本書を参考にまとめてみたのでIT業界でない人、
IT業界で働いているがピンと来てない人などなど
何かしら気づきがあれば幸いで。ということでいってみる。
■ITゼネコン・SI屋という現実
自分が勤めている会社もそうであるが、自分でプログラムを書かない上流のエンジニアが詳細設計書を作り、下流のエンジニアがコーディングするというウォーターフォール・モデルのような自体が起きている。上流工程にいるものは会議、進捗の管理なんかに追われて自分で手を動かすということを蔑ろにして、はたまた下流のエンジニアは結構なムチャぶりをされるスケジュールで考える時間もなくただ与えられたものを作るということに必死になり研鑽せず、疲弊しきってしまうというのが大半なのではないだろうか。もちろん、上流、下流に自分のアタマで考えて、自分なりにうまく仕事をしている人もいると思うが、そんな人は稀である。
80:20の法則があるように20の人でいい仕事が生まれているのも恐らく事実であろう。
が、だからといっていつまでも80のままでいいか?
もしくはクビが吹っ飛ぶのを待つだけか。
そんな人生を送っていていいのか?
と考えるのはこういう環境下に置かれると考えなければならない問題ではないだろうか。
■あるべき像と現実
著者はSEの役目をメニューのないレストランのウェイターと例えていて、優秀なウェイターは優秀なウェイターになると、客の好みや健康状態、季節の食材、キッチンにいる料理人の得意料理、各料理にかかる時間、食材のコスト、などが全て頭に入っているために、客にも喜んでもらえるし、キッチンからは信頼される。そんなレストランの客室はいつも満足げな客で一杯だ。と書いている。
また、SEとソフトウェアエンジニアにもどちらが上ということは決してなく、それぞれ「客が何を本当に必要としているのか見つけ出す」、「受けた注文に基づいて作る」というそれぞれに重要な役割を果たすだけなのである。
で、日本の場合(まだ料理で例えているけれど)、レストランが乱立してきて、腕の良い料理職人の数が圧倒的に不足してきた。
そんな中、ウェイターが客からの注文、レシピを書くことまでしなければいけなくなって、実際にキッチンにも立ったことのないウェイターが増えることによって、レシピがめちゃくちゃになって、料理職人たちはこんな素人レシピで「やってられるか」と怒り、ウェイターは上からの命令なので「そこを何とか」と頼み込むだけで、そんな繰り返しをしているうちに腕の良い料理人は辞めてゆき、キッチンには料理のつくれないバイト、パートばかりになってしまう。
更に、オーナーは人件費が抑えられると喜ぶ、キッチンで働く人は低賃金で長時間労働を強いられている!なんて状況になってしまっているわけである。
著者が2006年に書かれているものを自分流にまとめてみたのだが、未だにというか、日本のほとんどのIT企業ってまさにこんな状況かと。
相手の畑を知らないままウェイターをやることになって、そこを仕切れるカリスマシェフ的な人も呆れて去っていき、残された何かに釣られて入ってきちゃった低賃金の若手がボロ雑巾のように使われて…。
しかも、これからオフショア化だとかで、どんどん技術は日本から離れていき
今後は今まで低賃金として扱われていたインド、中国といった国のエンジニアたちが価格的に上がってきて、日本人がそれ以下で扱われるなんてことも現実的に十分ありえることだろう。
(まぁ、あんまりネガティブに考えすぎず、そういった海外の人達をまとめる立場、指導する立場
なんてのもそれはそれで面白いかもしれないけれど。)
こんな現状が思い当たる人は覚悟をしなければいけないんじゃないか?
絞り絞られても耐えて生き延びるか
絞り絞られて流されて生きていくか
あるいは絞られながらも別の切り口を探していくか。
どちらにしても必要なのは個人で戦える力なのではないかなと
本書を読んでも痛感するし、現実的にも感じることである。
では、個人の力、それこそこのままIT業界という場を駆けていくのか
はたまた別な道をゆくのか。次のことを考慮して考えてみるのはいいことなのかもしれない。
■好きこそものの上手なれ
酒の席になるとやたら人生哲学を語り出して部下、後輩を困らせるという人、つまり説教をする人は著者は嫌いと語る。そんなことはネチネチ時間をかけて語るものでもないし、酒の席に適してもいない。
話すとすれば、結局のところ「一度しかない人生、思いっきり楽しもうぜ」ということで「自分が本当にやりたいことを見つけろ」と
どの業界にも「仕事が辛くて金曜日が待ち遠しくて仕方がない」みたいな働き方をしている人がたくさんいる。簡単に転職などできないことも分かるが、「仕事が楽しくて、週末休んでいても常に仕事のことを考えてしまう」職に就けた人と比べた人生の充足度の違いは大きい著者自身もプログラムを30年以上書いてきて、未だに寝る間を惜しんで、とれないバグで苦しんだり、新しい言語、開発環境を短期間で習得してプログラムを書き続ける、自分に鞭を打って、眠い目をこすりながらパソコンに立ち向かわなければならないこともあるそうで、それがつらいかと言われるとまったくそういうわけでもないが、職を辞めたいくらい「苦痛」かと言えば、そんなこともないそうだ。
そんな意味でも、「自分がどんな職に就くべきか」はもっともっと真剣に考えるべきテーマだと思うんだがいかがだろうか。
この「苦痛」が職をやめたいくらいの苦痛であればそれは向いている仕事とは言えないので、違う道を探したほうがいいかもしれない。何事にも言えることかもしれないが「好き」な人にはかなわない。多少の苦痛であれ、好きな人はそんな目先の苦痛よりGOALへ辿りついた時の達成感を知っているので突き進んでしまうわけだ。
「好きこそものの上手なれ」
は真理であり、楽しくて楽しくて、多少苦しくてもぶっ倒れるくらいになっても続けられるものを見つけられないといけないわけである。
人生は残念ながらそんなに長くない。
自分の時間を他と比べずにクレージーに、愚かに突き進まなければならないのではないだろうか?
■ゴール設定の方法
「好きこそものの上手なれ」になるかもというものを見つけたらまずは、それを成すのにゴールを設定したほうがいいと著者も書いている。
(これはいろんな人が言っていることでもあるが。)
ゴールを設定するのはいいことだけれども、「誰よりもがんばる」のような抽象的なものはダメである。
本書では会社経営の上のゴール設定なわけだが、何か自身の目標を決めるためにも役立つのではと思うので引用しておく。
1.ゴールは明確に定義されており、達成できたかどうかが明確に計測できるものでなければならないまた、フレームワークを活用するのであれば、SMARTの法則
2.ゴールは会社が持つ「大きな目標」にとって必要不可欠なものでなければならない。
3.ゴールはチャレンジングでありながら実現可能でなければならない
4.ゴールを達成するべき時間は明確に指定されていなければならない
(前回のエントリに書いたことだが、ちょっと異なるので本書版を引用)
Specific:目標は具体的でなければならないビジネスじゃないにしても、具体的に、リスクを取った達成、時間を決めるあたりは応用可能だと思う。なので自分との闘いのための目標としてこのあたりは使えるのではないだろうか。
Measurable:目標が達成できたかを計ることができなければならない
Atteinable:目標は(たとえ難しくとも)十分に達成しなければならない
Relevant:目標はそのビジネスにとって意味のあるものでなければならない
Timebound:目標はその時間軸が明確に定まっていなければならない
●最後に
ITという業界にちっとは関わっている者として、著者が書いているこの業界でずっと生き残るための秘訣はというと、広い視野を持ち、常にチャンスを広げ、日本の企業、大学だけでなく、留学、国外への転職と意識していけばシリコンバレーのトップエンジニアのように世界中の人のライフスタイルを変える大仕事だったり、プロスポーツ選手のような待遇で働くことも夢ではない世界と熱く語っている。そのためには、結局著者も学生の頃からプログラムで稼いでいて天才だから言えるんでしょ?っと腐らず、自分の人材としての価値を常に高める努力、チャンスをどん欲に探し続けるということが鍵になってくるわけだ。
この業界が全てではないので別な選択肢を模索するというのもありなのかもしれない。
その答えは正直言ってどこにもない。それを探していくのも人生なのかもしれないが…。
それでも結局自分の人生なわけで、どん欲さ情熱は失ってはいけないんじゃないかな。
ITという流れの速い業界で、新しい技術、新しいモノは常に生まれていくので
もっと純粋な好きさを自分の中で考えないといけないのかもしれない。
本書の締めに吉田松陰の次の言葉が引用されていたので、今回のブログも引用して終わることにする。
立志尚特異 (志を立てるためには人と異なることを恐れてはならない)さて、どうするかね。
俗流與議難 (世俗の意見に惑わされてもいけない)
不思身後業 (死んだ後の業苦を思い煩うな)
且偸目前安 (目先の安楽は一時しのぎと知れ)
百年一瞬耳 (百年の時は一瞬にすぎない)
君子勿素餐 (君たちはどうかいたずらに時を過ごすことなかれ)
エンジニアとしての生き方 IT技術者たちよ、世界へ出よう!
中島 聡
[詳細はAmazonで⇒]
【後記】
うん、読み返しても結局、情熱とどん欲を持って、苦しくても苦しくても続けられるものを探せ
というすげぇ〜精神論的なまとまりをしてしまったのはちと反省。
読者によっていろいろな気づきがある本であることは間違いなさそうなので
気になった方は読んでみるといいかもしれません。
しかし、やっと500冊。
最初の250冊は短かったけれど、あとの250冊は色々な面のおかげで
時間がかかってしまった。
まぁあくまでも通過点なのでじわりじわり進んでいきたいものです。
色々な人の考えが詰まった本というのに触れることは少なくとも嫌いではないから。
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