新年度だから「死」を考えよう:あなたの人生が勇気に満ち溢れる555冊の多読成功術
あなたの人生が勇気に満ち溢れる555冊の多読成功術 ⇒ 読書新年度だから「死」を考えよう

2013年04月09日

2013年も気づいたら4月が中盤戦に差し掛かろうとしているわけですが…。
このブログは壊滅的に更新頻度が落ちてしまい、終いには
ほぼ半年も放置するという始末でございます。

放置にも色々理由がございますが、そんな言い訳はまぁ別の機会に…ということで…。

さてさて、気を取り直して
今日紹介する本はJTの大人たばこ養成講座のイラストを手がけている
寄藤氏の著書が今回の本。

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死にカタログ

寄藤 文平

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「死」について書かれている本である。
新たに新社会人になったり、年度を迎えたり、入園、入学だって時期に
あえて「死」というものをぶつける。

えっ?重い?暗い?

そう、重くて暗いのかもしれない。
でも新しい時期にだからこそ考えなければいかんテーマなのかなと思えたわけで…。


幼少期の頃は時間が経つのがおせえな〜
早くおとなになりたいな〜なんて憧れがあったかもしれない。
そんな願望を持っていた少年?は気づいたら30歳近くになっていて
つい最近生まれたと思っていた甥っ子だって気づいたら5歳になるという

おいおい時間の流れ恐いわ〜って面がある。
そんな時の終着点が一般的には「死」というもの
そんな「死」をちょっとはまぢめに考えさせてくれるのが本書だったりする。

■いつかは「死ぬ」

時というものは残酷で、いまの現世にいる以上、「死」というイベントは
現時点でほぼ回避不可のイベントである。
(延々と生をループしている人もいるかもしれないけれど…。)

しかも、平均寿命が80歳だとか言われているけれども
あくまで平均という心の支え的な要素であって
明日、事故で死ぬかもしれない。天災で死ぬかもしれない。
という要素は必ず誰しも抱えているわけです。

不慮の事故や地震などの天災によって亡くなられる
そういう突然の「死」というものが
本人だって、家族だってに与える影響というものは計り知れない。
ものすごく理不尽なことだったり、ものすごく恐いことであったりする。

だが、年をある程度取った人であれば自分の「死」というのは
ある程度覚悟しておくべきだし、突発にしても受け入れることが
できるようになるかもしれない。
回避不可だからこそ和らげる術があるはずだっというのが本書の主張。

■死因から毎日を考える。

このテーマは本書内で1枚のイラストとして描かれているのだが、
年齢によって主役の死因が変わるので
日々の心がけを変えようということを表している。

例えば50歳を超えるとガンで死ぬ人が大幅に増える。
そうなると体を動かすことだったり元気を保つことに生活のベースを
置いておくことが効果的な対策になり得るかもしれない。

また、自分を含めて、20代〜30代では当然、事故などの死因はあるわけだが
大きな要因となるものは「自殺」である。

この選択肢が愚かだと思える人は心が健康な証拠なのでいいんだけど、
人それぞれなわけだし、社会とか新しい環境にうまく順応できないと
本当にこの選択肢が頭をよぎるから怖いものである。「希望」が見いだせない昨今は特に。

今ではせっかくの自分の人生を自殺なんて終着点に持っていくのはこれっぽちも思わないわけなのだけれども、社会人になりたての頃は環境というより、仕事に忙殺されて
毎日終電、朝は早朝、仕事はうまく行かず、お客さんからは怒られるなんていう
負のスパイラルに陥ってしまい。とある時、深夜の山手線のホームに飛んでしまった方が楽なんじゃないか??
なんて超ネガティブな発想に陥ってしまったことがチラホラあった。

そうならない為、心を健康に保つためにも
一つの世界に固執することなく
広い視野をもつというのがすごく大切なことなのだと思う。
(こうなれるのは意外と「死」を真剣に考えるからこそ「生」をしっかり考えるに
つながるかもしれないのだけれども…。)

あとは人にもよるけれど、人とあまり比べすぎない。
所詮自分は自分、人は一人でも生きれるものと割りきって考える
自分がどう思われようが知ったこっちゃない!

そうすれば自殺なんてことがくだらなくなって
どうやって生きてやろうかと思えるようになってくる。
(で、結局人に自分の苦手分野は人に頼るって道が生まれたりもするわけだし。)

特にこれから慣れない環境で頑張っていく若人達は
いかに健やかな心を保つかというのが生活する上で大切になってくるわけである。
(いやまだ僕も全然若人ですけどね〜)

■「死」の物語が惹きつけるもの

冒頭で述べた「死」には重さや暗さがあるといったが
映画、小説、漫画などでは「死」というものがあったほうが人を惹きつける。

出版当時のデータだが、日本の映画配給収入ランキングで上位に入る映画の9割は人が死ぬ。
更にその5割は大量に人が死ぬ映画であるそうです。
しかも、このほとんどが先進国で作られている映画だそうで、発展途上国など
死が直結している国では無い傾向であるのも特徴的である。

「人が死なない国では、物語のなかで人が死ぬ。」

貧しい国では人が死ぬというものがあまりにも現実的過ぎるのかもしれませんが、
人が死なない国では物語の中から死を考える
そんな考え方ができる日本に、今の時代に生まれてよかったとも思えるし、
「死」を軽んじないためにもたくさん物語に触れたほうがいいなとも思えるわけです。

■「生」を折りたたんで、「死」と向き合う

何も準備もなく明日死にます。
と宣言されて死ぬような場面になったら
大体の人が焦ると思う。

死への態度を大きく分けると次の7通りあると本書に書かれている。
・認めない人
老いを嫌い、老化防止に精を出したり永遠の命を求めるような人。大切な人の死も認められないので、延命措置に強くこだわることが多いといいます。

・逃げている人
そもそも死を考えることがなく、自分は永遠に生きられると思い込んでいる人。仕事や目先の楽しみに夢中で、いざ死を目前にすると大ショックを受けてしまいます。

・恐れる人
死を恐れるのは人として普通のことです。ただ、必要以上に恐れすぎて、自分の死を考えなかったり、ポックリ死ぬというような理想を夢見たりするとか。

・解放と考える人
死を現在の苦しみから解放してくれるものとして考えている人。自殺する人に多いといいます。中でも自分の罪の意識を解消したくて死ぬ人が多いようです。

・あきらめている人
消極的に死を受け入れている人。死を、運命や見えない力と考え、死と対面したとき、生きるのをあきらめてしまいやすいといいます。日本人に多いそうです。

・受け入れている人
死を自分の最後の仕事ととらえて最後まで信念を持って生きるような人。積極的に死を受け入れて、穏やかな最期を迎えることが多いといいます。

・人のために死ねる人
非常に稀な人。一番有名なのはキリストです。ナチスの収容所で身代わりをかってでた神父さんのように、とかく伝説となり物語化されることも多いようです。


こうして見ると自分なんかは、
結構「死」から逃げていたり、恐れていたのかな、なんて思えるわけです。

それは、「死」に対して準備ができていないから。
あーしておけば、こーしておけばという
「死」が突然自分の人生の蓋をしてしまうから。

「人のために死ねる人」に皆が皆なる必要性はないでしょうが、「死」を「受け入れている人」のように「死」を受け入れて穏やかに死ねるという事を今生きている我々は考えていければいいのかなと思ったりするわけです。

でも、突然「死」が襲ってきたらやっぱり何が恐怖になっているのか?
何にが悔いになっているのか?何をしていいかわからない状態になってしまいます。
そこで腑に落ちたのが次の著者の言葉。
今、できそうなことといえば、今日はカレーがおいしくできたとか、
この成功は、あの失敗があったおかげだなとかいうふうに、
生活の中のできごとを、かみくだいたり、つなげたりして、
自分なりに折りたたんでおくことかもしれません。


毎日起きている小さな「生」の体験を噛み締めて折りたたんでいく
こういう「ちっぽけなこと」かもしれない事が、人生を少しずつ少しずつ
豊かなものに実らせていき、穏やかな「死」というものにつながっていくのかもしれません。

■最後に

個人的に振り返ると経験のできない「死」について書かれた本って結構読んでいるし
やっぱり「恐さ」がある。でもこの本読んでそれは後悔だったり、整理がつかない状態で「死」を迎えるからであって、日々、生を折りたためることができれば自ずと「死」と向き合うことができるのかもしれないです。

自身もまっっっったく実感がないですが、30歳という年齢を6月に迎えようとしています。
何かあっという間に30歳という感じで、実りのない日々を過ごしているのでは?と自問して悶々としてしまうことがあったりしますが、本書を読んで「死」があるからこそ、しっかりと「生」を折りたたんでいけるんだなと、本書のゆるいテイストも手助けしてくれて、「死」から「希望」を見いだせるのだな〜と感じられました。

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【後記】

気づいたら2013年1本目のエントリ…。ぎゃぁぁぁ

といっている側からなのですが、相変わらず仕事が忙しい上に、再来週にはフルマラソンの大会があったりとてんやわんやでございます。。。

落ち着かない中でも早くこの胡散臭いブログタイトルを変えるために
小出し小出しになると思いますがやっていこうと思いますので
ほんとゆる〜い気持ちで興ざめの目で見守ってくださいませ〜ヽ(゚∀゚)ノ

とりあえず555冊いくまでは死ねないわww





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No.505 Presented by hiro
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